この体験談を書いてくださった方
ニックネーム | kotechan |
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年代 | 20代前半 |
性別 | 男性 |
疾患種別 | 発達障害 |
執筆時点の体調 | 治療・闘病中 |
体験談のテーマ | 症状(どんな症状だったか) |
Q1.あなたが体験した精神疾患について詳しく教えてください。
私は幼少の頃から、言葉が遅い、場所をわきまえず多動でじっとしていられない、などの症状があり国立の小児精神科を受診し、広汎性発達障害・発達遅滞と診断されました。
小学校は特別支援学級、中学高校は不登校・精神的な問題を抱える生徒を受け入れる中高一貫の私立校に通いました。
幼稚園時代は自分に興味の無いことは見向きもせず、皆が集団行動をしていても一人で遊具に夢中になったり、席を離れて好きなことをして過ごしていました。
受け入れ側はすごく寛大でそんな私を叱ったり、問題ある子としてレッテルを貼るような事はありませんでした。
小学校の特別支援学級は少人数で、先生が一人一人の生徒の特徴をよく把握しており、その子に合った指導・バックアップをしてくれました。
卒業して中高一貫校に通いますが、人とのコミュニケーションがとれず集団行動が苦手で友人との交流も全く無かったです。
初対面の人からは挨拶しても返事が無い、指示された事ができない、と奇異な目で見られました。
Q2.その体験の中であなたが最もつらかった・苦しんだことはなんですか?
私はバランス感覚、空間把握が極端に苦手で身の回りのことが当たり前にできません。
人前ではますます口を利かなくなり、場面緘黙という症状になりました。
高校卒業後東京障害者職業訓練校に通いますが、私にとっては毎日毎日が憂鬱でいたたまれない日々でした。
就職するための訓練なのですから、障害者でも社会に出るための一連のマナー、常識などを身につけさせる側の立場はよくわかります。
しかし指導員が発する言葉の端々にいらだちというか、こんな事もできないかという呆れた気持ちが伝わってきます。
私は人目に付かない所でよく泣いてしまいました。
障害にも人それぞれに症状が違う。
機械的ではなくもっと一人一人を大切にしてほしい、そんな思いを残し私は退校しました。
Q3.あなたと全く同じ・もしくは近い体験をしている人に対してアドバイスをお願いします。
一人一人の顔が違うように障害は人によって異なります。
あなたでしかわからない、悩み、苦しさ、悲しみ、さびしさ、悔しさ、よくわかります。
この症状は医学が発達した今でもどんな優秀な医師でも完治させることは難しいでしょう。
しかし決してあきらめないでください。
あなたのことを大切に思っている人は必ずいるはずです。
この世に生まれてきたことはすごいことです。
あなただけの命ではありません。
障害と言われてもいいじゃありませんか。
今はつらくても必ず道はひらけます!