この体験談を書いてくださった方
ニックネーム | まーねこ |
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年代 | 40代 |
性別 | 男性 |
疾患種別 | パニック障害 |
執筆時点の体調 | 治療・闘病中 |
体験談のテーマ | 症状(どんな症状だったか) |
Q1.あなたが体験した精神疾患について詳しく教えてください。
最初にり患したのは2004年の夏ごろ。
激務の仕事続きで、自宅と会社の往復の日々だった。
あれは夏の日の帰りだった。
相当な疲労がたまっている状態で、いつものように家路についていたころ、混雑した電車の中で猛烈な息苦しさに襲われた。
すぐに下車しようとするも、運悪く快速電車に乗車しており、しばらくドアが開かない状態。
一人猛烈な恐怖感、苦しさ、そして周囲から奇異な目で見られるのではないかという、なんともみじめな気持ちでそのときをまった。
次に停車した駅で急いで下車するが、さきほどの発作の影響か吐き気もすごく、しばらく駅のスタッフルームで休ませてもらうことにした。
だが状況は改善しない。
脂汗がほとぼり出て、顔色も悪くなっていたようだ。
駅員さんが気をかけてくれて申し訳ないが救急のお世話になることにした。
Q2.その体験の中であなたが最もつらかった・苦しんだことはなんですか?
上記の続きでいくと、これだけ苦しい思いをしたのだから何かしらの持病が見つかると思っていた。
医療的な知識は全くないが、肺とか心臓とか。
ところが病院で血液検査をし、心電図や肺の検査をしても特に異常は見られない、とのことだった。
一つ医師から言われたのは、
「血液中の炭素の数値が結構あがっていたので、苦しくて呼吸をしようとしたんでしょう。過呼吸発作ですね」
と言われた。
自分の場合はそこからが本当の闘病のはじまりだった。
精神科の門をたたき、内科的な異常がないことを伝えたうえで、いわゆる「パニック障害」への治療に移ることになるが、一般的な風邪などのように、「この薬を◎日飲めば、△日くらいで治ります」というような指針がない、ということだった。
Q3.あなたと全く同じ・もしくは近い体験をしている人に対してアドバイスをお願いします。
もちろんパニック障害のための治療薬、具体的にはSSRIを基軸にして発作時の頓服薬、また不眠症状も強かったので睡眠薬なども処方はされた。
だが薬を飲んでもすぐにはよくならない。
同じ場所(自分の場合は混雑している電車)に行くと、同じような発作が起きそうな恐怖、そして実際に起きてしまったときの絶望感。
辛かった。
この絶望は服用されている薬をきちんと飲んで、逃げずにチャレンジしていくことで少しずつマシにはなっていったが、相当な精神的エネルギーを浪費する。
私の場合は家族の理解がなかったのもつらかった。
パニック障害で闘病されている患者さんには、できるだけ身近に(親でなくてもよいので)、この病気の辛さを理解してくれる人を一人でも作っておいたほうが、長い闘病の道の上では助けになると思う。